Chronic renal failure in Amyloidosis

Autor: Takashi Nakamura, Shinichiro Tamaki, Minako Masuko, Masatatsu Kato, Akira Ito, Hideo Tawada, Chikao Yamasaki, Seiichi Matsuo, Takanobu Okura, Ryohei Hasegawa, Mituyasu Takagi, Kazuo Masuko, Yuzo Watanabe
Rok vydání: 1982
Předmět:
Zdroj: Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy. 15:711-722
ISSN: 1884-6203
0288-7045
DOI: 10.4009/jsdt1968.15.711
Popis: アミロイドーシス (A症) の診断は生検の進歩によって, 生前診断が可能になった. 今回我々の経験した11例のA症による慢性腎不全, そのうち透析に導入した8例を臨床的および, 組織学的に検討したので, 報告する. 11例中9例は生検で診断しえた. 症例はあらゆる臓器の機能不全が反映されるが, 全身倦怠, 不整脈, 食欲不振, 悪心, 嘔吐, 全身浮腫, そうよう感, 色素沈着, 肝腫が各例に共通する. これらの徴候が多いほど予後は悪かった. なかでもECGにてlow voltage, 不整脈の頻発する症例は予後不良であり, 心アミロイドーシスの存在が推定できる.慢性糸球体腎炎からの腎不全と比べると, 生化学検査の上では早期に導入せざるをえない. さらに, 導入へのきっかけは, 心不全, 消化器症状, (特に食欲不振) の改善を目的としている症例が多い. A症の透析はきわめて困難なことが多い. 全身の血管が障害されるためにシャントトラブルが多い, 低血圧傾向で透析の維持がむずかしい, 消化器など他臓器の機能不全が体力維持を困難にしている, などがあげられる. 我々の扱った症例は, 全身性原発性A症が4例, 続発性が6例, その他1例である. 剖検にて得られた組織を検討すると原発性も, 続発性も, 全身諸臓器にアミロイドの沈着がみられ, 特に分布の差などはみられなかった. アミロイドの全駆物質として, AL (原発性), AA (続発性) による蛋白が論じられている. 前者5,000-25,000後者が8,500の分子量であるが, 前駆物質も含めて排除する方法が望まれる. Plasmapheresisを含む特殊な血液浄化法に期待がかけられよう. また, 心アミロイドーシスのない限り, かなり良好な透析生活も期待できるのでDMSOなど有効な薬物が開発されれば, 早期診断, 早期治療が望ましい.
Databáze: OpenAIRE