Inhibition of chitin synthetase of dimorphic fungus, Candida albicans by Nikkomycin

Autor: Yoshiko Banno, Yoshinori Nozawa, Hideya Yaginuma, Kohji Ozeki
Rok vydání: 1985
Předmět:
Zdroj: Japanese Journal of Medical Mycology. 26:228-232
ISSN: 1884-6971
0583-0516
DOI: 10.3314/jjmm1960.26.228
Popis: Candida albicans 由来の部分精製キチン合成酵素 (膜結合型), 可溶化キチン合成酵素を用い, 新しい核酸ペプチド誘導体であるニッコーマイシン (Nikkomycin) のキチン合成酵素阻害の効果をポリオキシンD, アムホテリシンBと比較検討した.可溶化キチン合成酵素に対するニッコーマイシンの50%阻害濃度は, 0.12μMと最も強い阻害効果を有し, つぎにポリオキシンDの1.0μMであった. 一方, アムホテリシンBの50%阻害濃度を明らかにすることはできなかった. ニッコーマイシンは, ポリオキシンDと同様に部分精製キチン合成酵素, 可溶化キチン合成酵素のいずれに対しても阻害効果が認められたが, アンホテリシンBは可溶化キチン合成酵素に対して全く阻害効果を示さなかった. このことからニッコーマイシンの阻害効果は, ポリオキシンDに類似した作用機作であると推定される.つぎに, ニッコーマイシンによる阻害作用のキネティクスを検討し, ポリオキシンDと比較した. その結果, ニッコーマイシンのKi値は0.12μMであり, ポリオキシンDと同様に, 基質であるUDP-N-アセチル-D-グルコサミンとの拮抗により阻害効果を示すことが明らかとなった.これらの事実からニッコーマイシンは, キチン合成酵素に対して特異的な阻害効果を示し, 臨床応用が期待される新しい抗生物質であると言える.
Databáze: OpenAIRE