Immunity and host defence mechanism in patients undergoing CAPD

Autor: Yutaro Hayasaka, Shinji Naganuma, Kazuo Ota, Satoshi Teraoka
Rok vydání: 1988
Předmět:
Zdroj: Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy. 21:435-441
ISSN: 1884-6211
0911-5889
DOI: 10.4009/jsdt1985.21.435
Popis: CAPD患者の死亡および離脱の最大の理由は腹膜炎を中心とする感染症である. これまでHD患者の易感染性の原因として、 免疫不全をはじめ種々の報告がなされてきた. 一方CAPD患者の腹膜炎では, 全身の免疫能の低下ばかりでなく, 腹腔内という局所の感染防御機構の特殊性についても考えなければならない. 今回われわれはCAPD患者の腹膜炎の発症に関連した全身および腹腔内の免疫能について検討した. 対象は成人CAPD患者55名である. これを腹膜炎未経験群と経験群の2群に分け, さらに血液透析患者をコントロール群として, 3群間で比較検討した. 検討した項目は, CAPD腹膜炎の臨床的および社会医学的要因の検討; (1) 頻度, (2) 患者背景因子, (3) 腎不全管理 (BUN, クレアチニンなどの生化学検査値), 全身の免疫能; (1) 液性免疫, IgG, M, A, 補体C3, C4, (2) 細胞性免疫-末梢白血球数, リンパ球数, リンパ球サブセット (two parameter analysis), リンパ球幼若化試験 (PHA, ConA) インターロイキン2産生能, 局所の免疫能 (PD透析排液中のIgG, M, A, 補体C3, C4), CAPD患者血清, PD透析液およびHD患者血清のリンパ球幼若化に及ぼす影響などである.以上より次の結果を得た. (1) CAPD離脱の最大の理由は腹膜炎であり, その有無について患者背景因子に差がみられた. (2) 腹膜炎の有無で腎不全コントロール (BUN, クレアチニンなど) に差はなかった. (3) CAPDとHD患者で液性免疫に差はなかったが, 細胞性免疫には有意差がみられた. (4) 腹膜炎未経験群と経験群の2群間にリンパ球サブセットおよびインターロイキン2産生能に差がみられた. (5) 患者血清中に可溶性免疫抑制因子が検出され正常群に比し有意にMLC反応抑制作用があった.
Databáze: OpenAIRE