Mental Condition and Treatment After Disclosing Colorectal Cancer Diagnosis

Autor: Hiroyuki Nagayama, Gaku Kigawa, Tetsuhiro Goto, Kentaro Nakao, Masahiro Hayashi, Toshihiro Takaba, Akira Tsunoda, Nobuaki Matsui
Rok vydání: 2010
Předmět:
Zdroj: Nihon Gekakei Rengo Gakkaishi (Journal of Japanese College of Surgeons). 35:850-855
ISSN: 1882-9112
0385-7883
DOI: 10.4030/jjcs.35.850
Popis: 【緒言】本邦ではがん告知はタブー視されてきたが,時代の流れとともに告知は必要不可欠となっている.そこで大腸がん患者の告知後の不安・抑うつに関する心理状態を検討した.【対象と方法】平成17年9月より平成20年4月までに当科で治療し,がん告知を行った大腸がん33例を対象とした.患者の心理状態はHADS尺度で評価し,告知後1週目で不安・抑うつのいずれかが8点以上の場合パロキセチン塩酸塩水和物(PAX)を投与した(治療群).またそれ以外は非治療群とした.HADS尺度の測定は告知前,告知後1,3,5,7,9週とした.【結果】33例中10例で1週目8点以上を示し,不安・抑うつ状態がみられPAX投与を開始した.そのうち1例は副作用のため投与を中止した.7例で不安・抑うつの改善を認めた(有効例)が,Stage 0とStage IVの2例では認めなかった(無効例).一方,非治療群23例中1例で告知後3週目のHADS尺度が高値となり試験を中止した.【結語】がん告知を行った症例の約3割が不安・抑うつ状態となったが,そのうち約7割にPAXは有効であった.無効例は2例で病期にはあまり関係なく,併存症や合併症などの要因によると思われた.
Databáze: OpenAIRE