Methodological Investigation on Chromosomal Preparation of Bovine Embryos

Autor: Y. Kajihara, Tsutomu Kawabata, Kiyohiko Ogawa, Hitoshi Oota, Kazufumi Goto, Satoru Inohae, Yoshihiko Nakanishi, Michihiro Tasaki, Motoyuki Tokumaru, M. Koba, Shouichi Tateyama
Rok vydání: 1989
Předmět:
Zdroj: Nihon Chikusan Gakkaiho. 60:761-770
ISSN: 1880-8255
1346-907X
DOI: 10.2508/chikusan.60.761
Popis: 過排卵処理牛から得られた子宮内胞胚と,体外受精後,培養によって得られた牛の培養胞胚を用い,染色体標本作製のためのコルセミド処理時間および低張処理法の検討を行なった.また,染色体検査により性判別を行なうとともに,染色体数の異常の有無についても観察した.子宮内胞胚では,コルセミド処理時間を4,6および8時間に延長しても中期核板を有する胚の出現率と性判別率は2時間処理と変わらなかった.しかし培養胞胚では,コルセミド処理を2時間以上行なうと退行胚が多くなり,処理時間を6時間に延長すると中期核板を有する胚の出現率は減少した.培養胞胚における性判別率は,2時間処理区で高く,処理時間の延長に伴い減少する傾向がみられた.0.5%クエン酸ナトリウムを用いた短時間低張処理法による性判別率は,中期核板を持った胚のうち,子宮内胞胚で80.0%,培養胞胚で74.5%であり,常法より高い判別率であった.このことから,子宮内胞胚および培養胞胚において性判別可能な中期核板像を得るためには,コルセミド(0.04μg/ml)で1~4時間処理し,0.5%クエン酸ナトリウムで洗浄を含め5分間低張処理する方法が適していると考えられた.また染色体検査の結果,発育段階および形態的検査による卵質の各ランクにおいて性判別率に差はみられなかった.染色体数異常胚の出現率は,子宮内胞胚で4.8%,培養胞胚で20.0%で,培養によって染色体数の異常が増加することが観察された.
Databáze: OpenAIRE