Spectroscopic Analysis and Electron Microscopic Observation of Lutein Dispersed in Bile Acid Solutions

Autor: Shigeaki Takagi, Akio Nakajima, Yoshinobu Kimura, Kunio Takeda, Takayuki Ito
Rok vydání: 1993
Předmět:
Zdroj: Journal of the agricultural chemical society of Japan. 67:1055-1060
ISSN: 1883-6844
0002-1407
Popis: CA, CDCAおよびDCAの遊離型胆汁酸塩に分散させたルテインの分光学的挙動を調べ,また電子顕微鏡による形態観察を行った.胆汁酸塩に分散したルテインは右巻きらせん構造をとりながら水溶性の分子集合体を形成することが吸収およびCDスペクトルからわかった.また, SDSやDTABのときにみられるCDスペクトルのCMC付近における逆転現象はいずれの胆汁酸塩でもみられなかった.遊離型胆汁酸塩はSDSなどより温和な界面活性剤であるが,疎水基としてdihydrocholestane環を持つDCAとCDCAはtrihydroxycholestane環を持つCAよりも低濃度でルテインに光学活性を与え,強い界面活性を持つことがわかる. DCAとCDCAのCMCは表面張力法で2mM以下であるが, CAは表面張力法で測定できない挙動を示し,電気伝導度法で純水中ながら40mMの異常に高い値を与えた.ルテイン1分子に対するCAの結合モル比(1000~2800)はDCA(80)やSDS(10~30)とくらべて異常に高かった.これはCAのミセル会合体がルテインに作用して集合体形成を行っていることを示している.電子顕微鏡観察によりCAで分散したルテイン集合体は長さ1.5~3μm,径が0.2~0.8μmの短い棒状をしていることが観察された.その表面には直径が0.3μmを越すCAミセルと考えられる円筒状の会合体が付着している.これらの結果はルテインに対してCAがミセル状の大きな会合体を形成して作用していることを示している.
Databáze: OpenAIRE