A Case of Postoperative Pancreatic Fistula after Distal Gastrectomy Cured by the Somatostatin Analogue and FXIII

Autor: Hiroshi Ashida, Akihiko Nishioka, Joji Utsunomiya, Hitoshi Tada, Manabu Nishiwaki
Rok vydání: 1996
Předmět:
Zdroj: The Japanese Journal of Gastroenterological Surgery. 29:1059-1063
ISSN: 1348-9372
0386-9768
DOI: 10.5833/jjgs.29.1059
Popis: 膵液瘻は今日においても重篤な術後合併症であり, 時には致死的経過をとることがある. 今回, 胃癌術後の膵液瘻に対して膵分泌抑制作用を持つsomatostatin analogue製剤 (サンドスタチン ®) と組織修復作用を持つ血液凝固第XIII因子製剤 (フィブロガミン ®) を併用することにより良好な経過を得たので報告する. 症例は48歳, 男性. 他院にて早期胃癌の診断にて幽門側胃切除, Billroth II法再建をうけるも, 術直後より膵損傷に起因する膵液瘻を発症し450ml/day~1,800ml/dayの膵液排出がみられ, さらに十二指腸断端移開による十二指腸瘻と腹腔内出血による出血性ショックを併発した. 当院へ緊急搬送され緊急開腹止血術の後, フィブロガミン (R) 6V/day静脈内投与とサンドスタチン (R) 200μg/day皮下投与を試みたところ, 両瘻孔よりの排液量は激減し, 膵液瘻は21日目に, 十二指腸瘻は26日目に, 合併症を認めることもなく急速に治癒させることが可能であった.
Databáze: OpenAIRE