Approaching the Families of Clinically Brain-Dead Patients about Organ Donation Options
Autor: | Hitoshi Kano, Miwako Ono, Kaori Oomiya, Kei Yamazaki, Masumi Sato, Tomoyuki Sato, Hiroshi Makise |
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Rok vydání: | 2006 |
Předmět: | |
Zdroj: | Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi. 17:129-136 |
ISSN: | 1883-3772 0915-924X |
DOI: | 10.3893/jjaam.17.129 |
Popis: | 救命救急の臨床では積極的治療にもかかわらず,脳死状態に陥る患者が少なくない。1997年に臓器移植法が成立し脳死下で心臓・肺・肝臓・膵臓・小腸などの臓器提供も可能となったが,現在でも臓器移植を希望する患者に対して,臓器提供が圧倒的に少ないのが現状である。これらの臓器提供には患者側の申し出,あるいは医療側の臓器提供の選択肢提示が必要であるが,たとえ患者本人に臓器提供の意思があったとしても,医療側が臓器提供の選択肢提示を行わなければ,本人および家族の尊い意思は生かされない。そこで2004年1月から2005年11月の間に重篤な脳損傷で救命救急センターに搬送され,ICU入室後24時間以上生存し,脳死状態の疑われた13例に対して臨床的脳死診断を行い,その後,患者家族に対して臓器提供の選択肢提示を行った。その結果,12例の家族が臓器提供に関心を示し,9例の家族が移植コーディネーターとの面談を希望した。そして,9例全ての家族が臓器・組織提供を承諾され,腎臓17件,膵臓1件(膵臓・腎臓同時提供),心臓弁・大動脈4件,角膜12件,皮膚4件の臓器・組織提供となった。救命救急の終末期において,脳死状態となった患者の家族の臓器提供への関心は高く,とくに血縁の家族が臓器提供に同意する傾向にあった。そして移植コーディネーターとの連携により約7割の患者家族より臓器・組織提供を得ることができた。今後,救急医や脳神経外科医が積極的に臓器提供の選択肢提示を行うことにより臓器提供は増加すると思われた。 |
Databáze: | OpenAIRE |
Externí odkaz: |