Autor: | Masatoshi Takagi, Fujio Goto, Masayuki Sugimoto |
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Rok vydání: | 1979 |
Předmět: | |
Zdroj: | Journal of the Japanese Society of Starch Science. 26:231-240 |
ISSN: | 1884-488X 0021-5406 |
Popis: | パレイショ澱粉の膨化現象を追究する目的で,澱粉の物性測定,無機成分の分析および実体顕微鏡による膨化品の内部構造の観察などを行った. 1)バレイショ澱粉の物性値で膨化倍数と比例関係が認められたのはアミログラムの最高粘度,膨潤度および極限粘度であり,逆比例の関係がみられたのはゲルの弾性率であった.ゲルの弾性率はアミログラムの粘度低下値が大きいほど低下する. 2)澱粉の無機成分では結合リン/全リンの比およびカルシウム,マグネシウム含量と膨化倍数との間に相関がみられ,前者は大なるほど,後者では小さいほど膨化倍数が大きくなる. 3)実体顕微鏡で膨化品の内部構造を観察した結果,古い澱粉やカルシウム,マグネシウム含量の多い澱粉から得た膨化品は糊のままで膨れていない部分がかなり認められるが,新澱粉ではガラス状で,均一によく膨れている. 4)本実験と既報の結果から膨化現象を要約すると次のようになる.バレイショ澱粉の膨化力の基になるのはアミロペクチンの伸展性と生地の水分・空気より生ずる膨圧が二つの要素であり,アミロペクチンの伸展性を左右するのは原料澱粉の物理化学的性質と生地調製条件である. 5)本研究の対象とするえびせんべいの製造に際しても粘性の大きい原料澱粉を用い,澱粉粒が十分に膨潤,分散できる条件で糊化を行うことが必要となる. これまでに得られた知見から,現場でやや古い澱粉が賞用される理由についても考察を加えた. 終りに,本研究を行うにあたり,種々ご指導を賜りました東京大学名誉教授中村道徳博士,農林水産省食品総合研究所長鈴木繁男博士,同所の貝沼圭二博士,岐阜大学教授大橋一二博士,終始ご鞭撻をいただいた当所小山吉人所長に感謝いたします. |
Databáze: | OpenAIRE |
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