A case of basaloid carcinoma of the anorectal junction: studies on imprint cytology of biopsy specimens

Autor: Takashi Yamada, Masahiko Kakihana, Youichi Sasaki, Kikue Nohara, Katsumasa Yokota, Shunichi Murakami, Ryushin Kaneda, Masahiro Urasaki
Rok vydání: 1999
Předmět:
Zdroj: The Journal of the Japanese Society of Clinical Cytology. 38:259-267
ISSN: 1882-7233
0387-1193
DOI: 10.5795/jjscc.38.259
Popis: まれな直腸肛門部類基底細胞癌について生検捺印細胞学的所見を生検組織所見と対比して報告する. 患者は76歳, 女性, 主訴は排便時肛門出血. 大腸X線検査, 内視鏡検査にて直腸肛門移行部を中心に, ほぼ全周性の隆起性病変による狭窄を認めた. 生検捺印細胞像は多彩な像を示し, 少数の炎症性細胞とメラニン細胞を背景に, 1. 小類円形細胞パターン, 2. 紡錘形細胞パターン, 3. 扁平上皮細胞パターンの3種類のパターンの腫瘍細胞所見がみられたが, 小類円形細胞パターンがきわめて優勢であった. また, これらのパターン間の移行型もみられた. 生検組織診で類基底細胞癌と診断された後, 細胞像と組織像と対比検討した. 生検組織像で, 細胞質の乏しい小類円形細胞を主とする組織部分, 細長形ないし紡錘形細胞からなる部分, 一部で角化を伴った部分など, 細胞所見と対応する所見がみられ, 細胞像は良く組織像を反映していた. 肛門管腫瘍の細胞診においては, この類基底細胞癌をも考慮に入れて細胞像の観察が必要との示唆が得られた. また, 腫瘍細胞の周囲のメラニン細胞の存在は悪性黒色腫との鑑別に留意が必要であった. 切除標本で, 直腸肛門移行部に4×3.5cmの大きさの腫瘍で, 組織学的診断は類基底細胞癌であった. 電顕的には腫瘍細胞の細胞膜間に大小のデスモゾームが不規則に散在し, 細胞質にはトノフィラメントが数本の疎な束を形成して認められた.
Databáze: OpenAIRE