Alterations in serum phospholipid composition in patients on chronic hemodialysis

Autor: Youichi Takahashi, Hisaya Iida, Akiharu Furuta, Chikashi Abe, Hiroshige Ohashi, Shigeki Sawada
Rok vydání: 1984
Předmět:
Zdroj: Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy. 17:235-241
ISSN: 1884-6203
0288-7045
DOI: 10.4009/jsdt1968.17.235
Popis: 慢性血液透析患者では, 高トリグリセリド (TG) 血症を中心とした脂質代謝異常が報告されており, 健常者に対して, 心・血管系合併症の発生頻度の高いことが知られている. 今回, これら慢性血液透析患者の血清脂質, とくに血清リン脂質分画の変動につき検討を加え, 本症における脂質代謝異常を血清リン脂質分画の面から, 解析を試みた.対象は平均年齢41.3歳の健常者18名と, 週3回血液透析治療を受けている平均年齢46.7歳の慢性血液透析患者 (慢性糸球体腎炎) 55名である. 健常者の採血は早朝空腹時に, 慢性血液透析患者は前回透析から48時間以上経過した次回透析前の空腹時に行った. 総コレステロール (TC), リン脂質 (PL), TGは酵素法, HDL-コレステロール (HDL-C) はデキストラン硫酸-Mg法, リン脂質分画は薄層クロマトグラフィー法, インスリンはセファデックス固相法により測定した.健常者に対して慢性血液透析患者では, TC, HDL-C値は低く, TGは高値を示した. また, 慢性血液透析患者のうち, TGが150mg/dl以上の高値を示したものは40.0%で, HDL-C値との間にr=-0.40の負の相関が認められた. しかしながら, TG値とIRI値の間に相関は認められなかった. 慢性血液透析患者のリン脂質分画は, 健常者に対して, リゾレシチン, スフィンゴミエリンの比が増加し, レシチンの比と絶体量が減少した. また, 慢性血液透析患者のうち, 透析前の血清クレアチニン (Scr) 値が10mg/dl以上の患者では, リゾレシチンの絶体量がScr 10mg/dl以下の患者に対して増加する傾向にあった.
Databáze: OpenAIRE