Statistical Survey of Dermatomycosis at Otaru City Hospital from 1971 to 1988

Autor: Tadashi Shimazaki
Rok vydání: 1997
Předmět:
Zdroj: Nippon Ishinkin Gakkai Zasshi. 38:67-73
ISSN: 1882-0476
0916-4804
DOI: 10.3314/jjmm.38.67
Popis: 1) 1971年から1988年までの18年間に市立小樽病院皮膚科を受診した皮膚真菌症患者の統計的観察を行った.2) 皮膚真菌症患者は3,967人,対新患総数比は7.2%であった.疾患別には白癬2,645人(66.7%),カンジダ症1,216人(30.7%),癜風96人(2.4%),その他10人であった.3) 白癬の内訳は足白癬1,840例(62.0%)がもっとも多く,以下股部白癬369例(12.4%),爪白癬342例(11.5%),体部白癬277例(9.3%),手白癬69例(2.3%),顔面白癬53例(1.7%),頭部白癬15例(0.5%),その他1例である.70年代には年平均48例(対新患2.0%)であったが,80年代には年平均156例(同4.3%)と増加した.足白癬と爪白癬が著明に増加し,爪白癬の中高年女性例,股部白癬の高齢化と女性例の増加もみられた.手白癬は本邦他地域よりも割合が低かった.二つ以上の病型の合併患者は293人で白癬患者の11.1%であった.4) 培養できた皮膚糸状菌は1,533株で,Trichophyton rubrum(TR)925株(60.6%)T.mentagrophytes(TM)546株(35.3%),T.verrucosum 3株,T.violaceum 1株,Microsporum canis(MC)49株(2.6%),およびEpidermophyton floccosum 17株でTRが約60%を占めていた.培養実施2,311例中,分離白癬菌は1,533株なので陽性率は66%である.疾患別の陽性率は頭部白癬77%,手白癬68%,足白癬73%,体部白癬50%,股部白癬59%,爪白癬44%であった.TRは足白癬では53%であったが,爪白癬,体部白癬,股部白癬ではそれぞれ88%,78%,87%を占めた.1978年以降にMCによる足白癬が増加し13株が培養された.5) カンジダ症は乳児カンジダ症494例,カンジダ性指趾間びらん199例,カンジダ性間擦疹179例,外陰カンジダ症96例,カンジダ性爪囲爪炎93例,(口角びらん症を含む)口腔カンジダ症66例があり,加えて非定型的な症状あるいは皮疹分布を示す例が89例見られた.
Databáze: OpenAIRE