Two cases developing HIT during maintenance hemodialysis therapy-Is HIT antibody a risk factor for blood coagulation in dialysis patients?

Autor: Shuji Konishi, Kaoru Takeshita, Maki Mikami, Makoto Matsukawa, Toshiko Fukuda, Rumi Sakai, Jyunko Tajika, Tomoyuki Kita, Tetsuya Okadome, Takahito Ban, Kumi Okamoto, Keiko Higashi, Chieko Konishi
Rok vydání: 2005
Předmět:
Zdroj: Nihon Toseki Igakkai Zasshi. 38:1403-1408
ISSN: 1883-082X
1340-3451
DOI: 10.4009/jsdt.38.1403
Popis: 抗PF4/heparin複合体抗体 (HIT抗体) 陽性のheparin使用中の維持透析患者においてHITを発症せずに経過していたが, 突然の透析器の凝固およびシャント閉塞直後に血液回路内凝固をきたしHITを発症した2症例を経験したので報告する. 症例1は68歳, 女性. 2001年に血液透析導入し, 抗凝固剤はheparinを使用していた. 2002年4月にHIT抗体を測定し, 陽性であったが著変なく経過していた. 同年8月に透析器に多量の残血を認めた. Low molecular weight heparinに変更するも残血は同様であった. 以後, nafamostat mesilateを使用し残血は消失したが, 現在もHIT抗体は陽性である. 症例2は71歳, 男性. 1996年に血液透析導入となり, 抗凝固剤にはheparinを使用していた. 2000年, 2003年, 2004年と3度のシャント閉塞の既往あり. 2002年4月にHIT抗体を測定し, 陽性であった. 3度目のシャント閉塞をきたした次の透析時も抗凝固剤にheparinを使用したが透析開始30分後に血液回路内凝固により回路交換を余儀なくされた. この時のHIT抗体も陽性であったためHITと診断し, 次回の透析から抗凝固剤はnafamostat mesilateに変更したが透析開始3時間後に血液回路内凝固により透析を中止した. 以後の透析よりargatrobanを使用し残血なく経過しているがHIT抗体は現在も陽性である. Heparin使用初期におけるHIT発症の頻度は3.9%と報告されている. 2002年に当院の維持透析患者129例に対してHIT抗体の測定を行った. その結果, HIT抗体陽性者は5例 (3.9%) であった. HITはheparin使用初期にのみ発症するのではなく, HIT抗体を有する症例が維持透析患者にも存在し, 本症例のように維持透析期において突然HITを発症する症例が存在することを常に念頭においておく必要がある.
Databáze: OpenAIRE