Blast Disease Occurred on Wild Rice, Zizania palustris L. Caused by Pyricularia sp

Autor: Tsuneo Namai, Jiro Togashi, Masahiko Saigusa, Manabu Nukina
Rok vydání: 1996
Předmět:
Zdroj: Japanese Journal of Phytopathology. 62:247-253
ISSN: 1882-0484
0031-9473
DOI: 10.3186/jjphytopath.62.247
Popis: ワイルドライス(アメリカマコモ)は北アメリカ原産のイネ科マコモ属の植物で,アメリカインデアンの採集食糧として知られる。近年北アメリカのいくつかの州で商業的栽培が行われており,わが国でも栽培化の研究が開始されている。そのなかの一つである宮城県玉造郡鳴子町の東北大学農学部付属農場で栽培試験中のワイルドライスの葉,葉鞘,穂などに斑点病が発生したため,病原学的検討を行った。葉や葉鞘の病斑は紡錘形で中央に崩壊部を持つ大型の褐色斑点を形成し,葉,穂の病斑部から容易にPyricularia sp.の分生胞子が検出された。分離菌を用いてワイルドライスに接種試験を行ったところ,葉,葉鞘,穂に同様の病斑が形成され,本病はいもち病であることが確かめられた。分離菌の類別のため多くのイネ科植物を用いて病原性を調べた結果,イネいもち病菌のそれとほぼ一致した。さらに分離菌の培養ろ液を用いて毒素生産性について検討したところ,本病菌はピリカラシンHを生産しないことでイネいもち病菌の特徴に一致した。以上から今回ワイルドライスに発生した病害はイネいもち病菌の感染によるものであると結論した。なお,ワイルドライスのいもち病は初めての報告と思われる。
Databáze: OpenAIRE