自尊感情の2側面とその差異 : 諸変数との関連を通して
Jazyk: | japonština |
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Rok vydání: | 2023 |
Předmět: | |
Zdroj: | 鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編 = Bulletin of the Faculty of Education, Kagoshima University. Cultural and social science. 74:49-58 |
ISSN: | 2435-9793 |
Popis: | 自尊感情には「とてもよい(very good)」と「これでよい(good enough)」の2側面がある。近藤(2010)は前者を社会的自尊感情,後者を基本的自尊感情とした。社会的自尊感情(Social Self-Esteem; SOSE)は他者と自分を比較してその優劣を感じ取ることで変動するものであり,基本的自尊感情(Basic Self-Esteem; BASE)は他者との比較に左右されない,安定した感情である。本研究では,自尊感情の2 側面が他の変数とどのように関連するのかを検討した。先行研究に基づき,SOSE,BASE の双方または一方との関連が予測される変数として,自己受容感,劣等感,自己愛(評価過敏性,誇大性),主観的幸福感を取り上げた。SOSE,BASE のどちらか一方を制御変数とした偏相関分析の結果,SOSE は劣等感,誇大性,主観的幸福感と有意な偏相関が見られ,BASE は5 変数すべてと有意な偏相関を示した。また,偏相関係数の大きさの比較から,自己受容感,評価過敏性,主観的幸福感はSOSE よりもBASE とより強く相関することが示された。以上のことから,自尊感情の2側面の共通性と差異性が明らかになった。 |
Databáze: | OpenAIRE |
Externí odkaz: |