液晶ディスプレイと偏光を用いたテーブルトップシステムの研究
Autor: | Toshiki, Satoh |
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Jazyk: | japonština |
Popis: | A tabletop interface is a real-world oriented interface that uses a largeshared horizontal display. It provides natural ways to access digital informationdisplayed on the table by supporting intuitive interaction techniques,such as hand gesture interactions, touch-based interactions or tangible interactions,instead of using special input devices. However, current tabletopsystems require complicated hardware configuration, such as multiple lightsources or sensors to be embedded inside the table, to realize one user’s interaction.As a result, in these systems, these are limited flexibility in user’sinteraction style while tabletops can support variety of input styles.To address this problem, this thesis focused on a simple LCD-camerabasedtabletop system and the utilization of the polarized light of the LCD.The LCD-camera-based tabletop system is one of the simplest tabletop systemwhich is composed of a single overhead camera and a large LCD panel.However, by utilizing the polarization effects, this tabletop system can realizevariety of natural input, such as touch, gesture and tangible input.This thesis described the possibility of polarization effects for LCD-camerabasedtabletop system to realize both simple and versatile user interfacesystem. This thesis also described the development of three user interfacesystems which can provide novel gesture, touch and tangible interaction.The touch input system can address a tactile feedback problem of currenttouch screen system and provide three-dimensional interactive surface by usingphotoelastic properties of transparent elastic material. The gesture inputsystem can support a large number of simultaneous gesture input. The tangibleinput system can recognize an organic tangible object which has a shapeflexibility and deformability. 従来のマウスやキーボードを用いたグラフィカルユーザインタフェース(GUI)は,使用するためにはコンピュータに対する知識や,操作への習熟が必要であり,GUI をベースにしたコンピュータは誰にでも使えるようなものではなかった.この問題を解決するコンピュータの新しい形態として,我々の身近な道具であるテーブルをディスプレイとコンピュータで拡張し,様々な直感的な入力を可能にするユーザインタフェースを搭載したテーブル型のコンピュータ,所謂「テーブルトップシステム」が盛んに研究されている.テーブルトップシステムのユーザインタフェースとしては,従来のマウスやキーボードを用いたGUI に代わり,我々の実世界での行動や動作に近い自然な動作をそのままコンピュータの入力に用いる試みがなされてきた.特にテーブルトップシステムにおいては,テーブル上での手指を使った非接触動作を読み取る「ジェスチャ認識による入力手法」,テーブルを直接触ることで入力する「タッチスクリーンによる入力手法」,テーブル上のものを用いる「物体認識による入力手法」の研究が行われている.これらの自然な動作を用いた入力を実現することで,従来のコンピュータのユーザインタフェースのような複雑なメニュー操作を介さずに,テーブル上の情報との直接的なインタラクションが可能になる.しかし,従来のテーブルトップシステムでは,ある一つの入力を実現するために,センサや光源,カメラといった,それぞれ独自のハードウェアから成る複雑なユーザインタフェースシステムが必要であった.さらに,ユーザインタフェースを構成するためのハードウェアと,テーブルを構成するディスプレイ等のハードウェアとの独立性も保たれておらず,その結果,一つのテーブル上で実現できる入力手法が限られ,システムの汎用性が失われたり,また一つのテーブル上で複数の入力手法を実現するため,ハードウェア構成が複雑化したりする問題があり,テーブルトップシステムを実用化する際の妨げになっていた.これらの問題点を解決するために,本論文はシンプルなハードウェアでありながら様々なユーザインタフェースが同一のテーブル上で実現可能な新しいテーブルトップシステムの枠組みとして,液晶ディスプレイ(LCD) と1 台のオーバーヘッドカメラ,さらにLCD の光学特性である偏光を応用したテーブルトップシステムの提案を行った.さらにこのシンプルなテーブルトップシステム上で,テーブルトップシステムに必要な手指の動作を利用した入力手法である「非接触動作を用いた入力」,「接触による入力」,「テーブル上の実物体を用いた入力」の3 つ全てを実現可能なユーザインタフェースシステムの構築を行い,実際に提案テーブルトップシステム上でこれらの動作を用いた3 つの実用可能な新しいユーザインタフェースシステムを開発した.本研究の新規性はLCD の偏光特性に着目することで,従来のLCD とオーバーヘッドカメラを用いたテーブルトップシステムの課題であった,離れた位置にあるカメラからの接触の認識や,物体への変形の認識を可能とした点である.既存の手法では,複数台のカメラを用いたり,特殊なカメラを必要としたりしたが,本システムでは従来のハードウェアをそのまま用いて実現が可能である.これにより,シンプルな構成のテーブル上での,接触,身体動作,実物体を用いた入力が全て可能な,入力の多様性のあるテーブルトップシステムが実現できる.さらに,本システム上で提案するユーザインタフェースは,既存のユーザインタフェースの問題点を解決しうる,新しいユーザインタフェースであり,これまでにない新しいインタラクションを実現することが可能である.テーブルトップシステムは実用段階に近付きつつあるが,まだ限られた用途,場所のみでしか実用がなされていない.より広く普及させるためには,テーブルトップシステムの抱えるハードウェアの問題とユーザインタフェースの問題が解決される必要がある.本論文で提案するシステムでは,シンプルなハードウェア構成でありながら,様々な入力手法を実現することができるため,これらの問題を解決し,テーブルトップの社会へのさらなる普及に貢献すると考える. 2010 |
Databáze: | OpenAIRE |
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