A Case of Tuberculous Anal Ulcer

Autor: R. Maruyama, Yuzo Uchida, G. Nakano, Tsuyoshi Noguchi
Rok vydání: 2000
Předmět:
Zdroj: Nippon Daicho Komonbyo Gakkai Zasshi. 53:269-272
ISSN: 1882-9619
0047-1801
Popis: 診断に苦慮した肺結核合併,結核性肛門潰瘍の1例を経験したので報告する.症例は72歳,男性.主訴は肛門痛,肛門の4時を中心に,口側縁が歯状線に達する潰瘍を認めたが,軟膏および緩下剤を用いた保存的治療に抵抗性であった.本症例では,潰瘍からの浸出液を認めなかったため,塗抹検査,培養は施行できず,さらに局所麻酔下の生検からも確定診断を得ることができなかった.最終的には腰椎麻酔下に病変部を大きく切除することにより,病理組織学的に結核性肛門潰瘍の診断が得られ,抗結核剤の内服にて潰瘍は治癒した.さらに術後3ヵ月目に,喀痰培養から肺結核の診断が得られ,肛門への感染経路として,肺病変からの結核菌を含む喀痰の嚥下による感染,血行性感染などが考えられた.難治性肛門潰瘍の診断に際しては,本疾患を鑑別疾患にあげることは無論のこと,本疾患が疑われた場合には,肺病変の合併に留意せねばならない.
Databáze: OpenAIRE