A case report of thymic carcinoid

Autor: Toshimi Okuda, Kazuo Kurokawa, Ayumi Ohnishi, Manami Hayashi, Michihiko Noguchi, Takako Uraoka, Ichiro Taki, Masahiko Tsujimoto
Rok vydání: 1993
Předmět:
Zdroj: The Journal of the Japanese Society of Clinical Cytology. 32:1007-1011
ISSN: 1882-7233
0387-1193
DOI: 10.5795/jjscc.32.1007
Popis: 胸腺原発カルチノイド腫瘍はまれな疾患で, その穿刺吸引細胞診像の報告はきわめて少ない. 今回われわれは, 穿刺細胞診上, 従来の報告例より異型性の強かった胸腺原発のカルチノイド腫瘍の1例を経験したので報告する. 症例は, 61歳女性で, 胸部CTスキャンにて大きな前縦隔腫瘤および直径1cmの単発の肺転移巣を指摘され, 腫瘤摘出術が施行された.術前の前縦隔腫瘤に対する穿刺吸引細胞診では, 出血性背景に小型の腫瘍細胞が, 不規則集団を形成ないし, 孤立散在性に出現していた. 細胞形態は比較的均一であるが, 大小不同も認められ, N/C比は大きく, 核は切れ込みが目立ち, クロマチンは顆粒状で増量し, 核小体の目立つ細胞も認められた.組織像では腫瘍細胞は大小不同の核を有し, 核分裂像を伴い, 豊富な血管網を伴って充実性胞巣を形成して増殖していた. 核小体, 核形不整の目立つ細胞もあった. 腫瘍細胞はグリメリウス染色, クロモグラニンA免疫染色陽性で, 電顕では神経内分泌穎粒が認められた. 以上より胸腺原発のカルチノイドと診断された.
Databáze: OpenAIRE