A CASE OF HYPOPIGMENTED FOLLICULAR ADENOMA ARISING FROM A BLACK THYROID

Autor: Tetsuro Ishikawa, Yasuo Nakagawa, Kenichi Yanagawa, Kosei Hirakawa, Naoyoshi Onoda, Nobuo Matsunaga
Rok vydání: 2010
Předmět:
Zdroj: Nihon Rinsho Geka Gakkai Zasshi (Journal of Japan Surgical Association). 71:2801-2804
ISSN: 1882-5133
1345-2843
DOI: 10.3919/jjsa.71.2801
Popis: 症例は50歳,男性.20年前から尿路感染症を繰り返し,何度か抗生剤投与を受けたことがある.咳を主訴に当院受診した際,右前頸部腫瘤を触知し,超音波検査にて甲状腺右葉に24×16mmの一部嚢胞変性を伴う腫瘤と,4mmの石灰化腫瘤を認めた.甲状腺機能に異常なく,細胞診でも悪性所見は認められなかったが,3カ月後に再検したところ,長径32mmへと増大を認めたため,右葉切除を施行した.甲状腺正常部は全体に黒色を呈していたが,甲状腺以外の組織や腫瘍は着色されていなかった.病理組織検査では,ベルリン青染色陰性の色素沈着による黒色甲状腺内に発生した濾胞腺腫と診断された.術後経過は良好で機能異常は認めていない.黒色甲状腺は,ミノサイクリンの投与により甲状腺濾胞細胞や濾胞内にメラニン様の色素が沈着した状態と考えられているが,臨床症状や検査異常を示さず,手術により偶然に発見される病態である.文献的考察を加え,報告する.
Databáze: OpenAIRE