A Case of Lung Adenocarcinoma with Meningeal Carcinomatosis Presenting with Bilateral Hearing Loss and Left Facial Nerve Palsy

Autor: Minako Seki, Kazuhiro Kurihara, Koichi Fukunaga
Rok vydání: 2010
Předmět:
Zdroj: Haigan. 50:53-57
ISSN: 1348-9992
0386-9628
DOI: 10.2482/haigan.50.53
Popis: 背景.髄膜癌腫症は,悪性疾患の進行した状態で発症し得る予後不良な病態であるが,髄膜刺激症状以外にも多彩な神経学的異常を呈することがある.また,腫瘤形成を伴わない場合,画像診断を行っても確定診断を下すのは困難なことが多い.症例.56歳,男性.病理病期IIIAの肺腺癌に対し左下葉切除術および化学療法を施行された.術後9ヶ月目より右難聴・左顔面神経麻痺が相次いで出現し,11ヶ月目に左難聴・一過性意識消失・健忘・失禁などの症状を呈し急激に増悪した.頭部造影MRI検査で側頭葉の脳表に小転移巣を認め,髄液生化学検査の所見と併せ,髄膜癌腫症と診断した.その後全身状態が悪化し,術後13ヶ月目に死亡した.結論.本症例は原疾患の明らかな再発・転移が認められないまま難聴や顔面神経麻痺などの神経症状が進行し,臨床経過と画像所見,および髄液所見を総合して髄膜癌腫症と診断された比較的まれな1例であると考えられた.
Databáze: OpenAIRE