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加野泰男博士が1974-2000年に富山湾で採集したウオノエ科魚類寄生虫標本45個体を調査した結果,以下の5属4種3未同定種を確認した:ウオノコバン属(新称)の未同定種Nerocila sp.(宿主:マハゼAcanthogobius flavimanus),ウオノギンカ属(新称)の未同定種Anilocra sp.(宿主:コノシロKonosirus punctatus),ソコウオノエCeratothoa oxyrrhynchaena(宿主:アカムツDoederleiniaberycoides),タイノエCeratothoa verrucosa(宿主:マダイPagrus major),Mothocya parvostis(宿主:サヨリHyporhamphus sajori),エラヌシ属の未同定種Mothocya sp.(宿主:メジナGirella punctata,チャガラPterogobius zonoleucus),Elthusa raynaudii。タイノエの学名は新結合である。ソコウオノエは水深30-300mで採集された。本種は全長12-26cmのアカムツから採集され,アカムツに普通にみられる寄生虫であると考えられた。ウオノギンカ属の種とElthusa raynaudiiは日本海で初めて記録された。コノシロ(ニシン科)はウオノギンカ属の,そしてチャガラ(ハゼ科)はエラヌシ属の新宿主記録となる。 |